女性ホルモン減少は、女性が年齢を重ねるにつれて直面する問題です。
それにより、体にさまざまな諸症状を招くようになります。
女性ホルモン減少は完璧には抑えられませんが、減少の速度を遅らせることは可能です。
ここでは、女性ホルモン減少により引き起こされる症状と対処法について説明していきます。
不調につながる女性ホルモン減少
女性ホルモン減少は女性の体の不調に直結します。
ホルモンバランスとは心身のバランスを維持するものであり、これが崩れると肩こりや慢性疲労、ほてりなどが発生するのです。
たとえば、女性ホルモン減少が原因の肩こりに対して、肩をマッサージしても対症療法にしかなりません。
一時的に肩こり自体は解消するかもしれませんが、すぐに再発してしまいます。
こうした状況においては、女性ホルモンを増加させるしか対策はないわけです。
女性ホルモン減少に気づくためには
女性ホルモンの減少・増加を目視で確認することはできませんが、体調の変化という自覚症状が発現することが多いです。
以前はあまり感じなかった頭痛やほてり、動悸が気になり始めたという場合は、更年期障害の影響かもしれません。
更年期は心身が不安定になりやすく、ネガティブ思考に陥ってしまう方もいます。
更年期の影響を最小限に抑えるためには、女性ホルモン減少を食い止めることが大切です。
女性ホルモン減少による症状には、気持ちが敏感になる、細かいことが気になるようになる、記憶力が低下するなどもあります。
ほかにも、関節の痛みや発汗、吐き気なども少なくありません。
人間の体調は加齢によって少しずつ変化していきますが、短期間で急激に体調が崩れてしまい、その状態が継続しているなら更年期の影響を疑いましょう。
また、更年期以外でも不規則な生活が原因で女性ホルモン減少を招くので、規則正しい生活を意識してください。
体調管理を徹底することが大切なので、栄養価に富んだ食事、無理をしないレベルの運動、早寝早起きによる睡眠リズムの改善などを心がけましょう。
脂質異常症に注意を
女性ホルモン減少は、脂質異常症を招くことがあります。
血中脂質の数値が異常になり、血液がドロドロになってしまうのです。
すると、血液本来の機能が思う存分に発揮されなくなります。
酸素と栄養を細胞に届けるためには、ドロドロ血液よりサラサラ血液のほうが良いのです。
脂質異常症は自覚症状が出にくいですが、動脈硬化を進行させて重大な血管疾患につながることがあります。
脳梗塞・心筋梗塞のリスクにもなるので、命を縮めるきっかけになる怖い症状です。
骨粗鬆症のリスクを高める
閉経後は骨粗鬆症のリスクが上がります。
この症状は、骨に含まれるカルシウムが溶け出して、骨がスカスカになる疾患です。
高齢女性の骨がもろくなりやすいのは、女性ホルモン減少が大きな要因です。
骨粗鬆症を防ぐにはカルシウムやビタミンD、ビタミンKを積極的に補給することが大切ですが、同時に女性ホルモン減少を防ぐ必要があります。
そのためには、大豆食品が役立つので、納豆や豆乳、豆腐などを積極的に摂りましょう。
ほかにも、お腹の調子を整える食物繊維やオリゴ糖が含まれる食品もおすすめです。
骨密度が低下すると、軽く転んだだけで骨折するリスクにつながるので、日ごろから転倒を防ぐように意識することも大切です。
まとめ
加齢によって体調不良が気になるようになったら、女性ホルモン減少が一因だと考えられます。
女性ホルモン減少は肩こりや頭痛、ほてりなどの症状を引き起こします。
ほかにも、慢性的な諸症状は、女性ホルモン減少が引き金になっていることが多いです。
さらに、脂質異常症や骨粗鬆症のきっかけとなり、生活レベルを低下させる原因にもなります。