神戸は異国情緒漂う街で、長く、ファッションや流行の発信基地として地位を確立してきました。
そんな神戸で暮らす女性たちは、ファッションリーダーとしても憧れられてきた歴史があります。
そこで今回は、神戸の女性の特徴やトレンドを紐解いていきましょう。
読者モデルとして人気を集めた神戸の女性
今の10代、20代の女性は生まれる前の話でもあり、知らない人も多いかもしれません。
今はなんでもインターネットで情報を得る時代ですが、かつてはファッションの情報はファッション誌から得る時代でした。
2000年代には読者モデル全盛期となり、地域ごとに特性があると注目が集まった時代です。
中でも、巻き髪で可愛く決める名古屋嬢と、ブランド物をさりげなく身に着け、サラサラのツヤ髪で清楚に決める神戸嬢は、10代、20代女性の憧れの的になりました。
神戸嬢は神戸にある女子大に通う女子大生が多く、キャンパスファッションがおしゃれすぎると話題になったのです。
ファッション雑誌で人気を集める神戸嬢読者モデルを真似して、髪型やメイクを変えることや同じ服やバッグなどを買い求める全国の女性が増えました。
神戸ファッション発達の歴史
神戸の女性がファッションリーダーとして話題を集めたのは、神戸の歴史など生まれ育った環境にもあります。
神戸は江戸時代の長い鎖国が開け、すぐに開港され、外国の文化がどんどん入ってきました。
今も観光スポットとして人気の異人館街が作られ、多くの外国人が移住してきた歴史もあります。
西欧文化の流入とともに、外国人のライフスタイルやニーズに合わせたお店やサービスなども増えていきました。
ファッションもその一つです。
外国人マダムのドレッシーな衣装をはじめ、おしゃれな小物遣いの仕方やアクセサリー、ヘアスタイルなども、神戸の女性たちの間で、少しずつ浸透していったのです。
外国のブランド物なども入ってきて、憧れのアイテムになっていきました。
育った環境がファッションに影響
神戸嬢として人気を集めた読者モデルたちは、生まれた時から、海外の流行や海外ブランド、外国人にも人気を集めた神戸発のブランドのアイテムに囲まれて育った世代です。
子どもの頃からおしゃれなキッズブランドの服に身を包み、おばあちゃんやママのおしゃれな姿を見て育ってきました。
わざわざファッションを勉強することや頑張らなくても、自然におしゃれになってしまうのです。
お金持ちのお嬢様であるなど、恵まれた環境もあり、ブランド物も頑張らずに持てるのも、神戸嬢を生み出した背景です。
ファッション発信基地は息づいている
今でこそ、神戸嬢という言葉も過去の話になり、言葉を知らない若い方も増えてきました。
それでも、神戸は今も日本のファッション発信基地であることに変わりありません。
女性に出身地を聞く時、多くの人は都道府県を答えるのに対し、神戸出身の女性は兵庫県ではなく、神戸という地名を答えることからもわかります。
それだけ、神戸出身、神戸育ちにプライドや自信を持っているということです。
胸を張れる自信が持てるほど、地域性が豊かで、いろいろなものがあり、おしゃれでトレンドの先を行く街ということです。
兵庫県はもちろん、県外から服を買いにくる人が多いのも納得できます。
まとめ
神戸の女性はかつて、ファッション雑誌の読者モデルとして注目を集めました。
清楚で洗練されたブランドファッションが着目され、神戸嬢として女子大生や若い女性たちのファッションリーダーになりました。
神戸の女性が憧れられ、今でもファッションに自信を持っているのは、古くから西欧の文化が入ってきた神戸の歴史や西欧から入ってくるブランド物やトレンドに囲まれて育った環境も影響しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。